少しの待ち時間


胸のドキドキが止まらない



会えるってわかっただけで、

天と地がひっくりかえったように心がバラ色にかわった




歩いてきた矢田くんの姿を見た瞬間


初めてデートをした時みたいに胸がキュウッとなった




壁に寄り掛かった矢田くんは

まず私の髪に目を向けた



「髪切ったんだね」


「うん」


「サルみたい」


「ひど~!」




意地悪を言って笑う矢田君


私は嬉しくてたまらなかった



たぶん、きっと

私の顔は赤くなってたと思う