林君の姿を見るだけで、胸がドキッとした


もしかして、近くに矢田君がいるかもしれない



そんな期待が一気に高まった




けど、周りには誰もいない


がっかりしかけた私に、林君が思わぬ言葉を投げてきた



「矢田が探してたよ」




え……




「嘘……」




矢田君が探してくれてる?


本当?




言葉とは裏腹に、期待が溢れる




「本当だよ。今呼んでくるから待ってて」


「……うん」




半信半疑


だけど


もう顔がにやけてしまいそうなくらい嬉しかった