旅行が始まると、予想してたとおり矢田君とは会えなくなった



クラスが違うから、ホテルの階も違ってた


だから、どちらかが会おうと動かない限り、会えない




すごく会いたい


一目だけでも矢田君を見たい



それなのに、同じ屋根の下にいるのに会えない




友達と過ごす時間は楽しかったけど

やっぱり頭の中は矢田君のことでいっぱいだった








二日目の夜


友達の電話に付き合ってる私は、突然声をかけられた



その人は林くん


矢田君と同じクラスで、矢田君と仲が良い人だった