学校を出て

矢田くんが自転車を取りに行った後



矢田くんは片手で自転車を押して

私と手を繋いでくれた


初めての恋人繋ぎ




さっきまで複雑な思いでいっぱいだったのに


すごく嬉しかった




少し歩き始めると

矢田くんが口を開いた



「舟木さんたちには言ったの?」


「うん」


「大丈夫?」




心配してくれる矢田くんに

私は頷いた




隣に矢田くんがいる


それだけで私は他に望まない