「もしもし」 『あ、矢田です』 受話器を握る手に力が入ってしまう 私は体中がドキドキして 立ったままだった 『明日、ヒマ?』 「うん」 『じゃあ、明日買いに行こっか』 「本当に、いいの?」 『いいよ。どこで待ち合わせする?』 嬉しくて嬉しくてたまらない 私は唇を噛みしめた