彼女を介抱している時

部屋のドアが少し開いた



そこに顔を出したのは

矢田くんだった



私と彼女の姿を見て

矢田くんはドアを閉めた




私はそのまま朝まで彼女の傍にいた


彼女が寝ついても

そこから動く気にはなれなかった



そんな私を見て

なんとなくこの状況を把握してた先輩が言った


「偉いね、私だったらこんなふうに出来ない」



私は

「偉くないです」

と答えた



だって

私が彼女を酔いつぶした


彼女を傷つけたのは

私だから




それでも私は

矢田くんを想ってるんだから