玄関に入ると

一年生の女の子がいた


さっきと同じように

矢田くんの名前を呼び続けてる



矢田くんは

彼女の横を通り過ぎたけど

私は放っておけなかった



私は

彼女の気持ちがわかるから



矢田くんを好きな気持ち

知ってるから





階段を上っていく矢田くん



私は

矢田くんの後を付いていけなかった