どうしよう


怖いよ


怖いよ




硬直状態の私



視界の隅にいる矢田くんは

全然動じてなかった



一瞬、矢田くんの手が私から離れた時


『やっちゃった』って思った


矢田くん、迷惑だったんだって




けど

矢田くんの手はすぐに帰ってきた



私の手を

ギュッと握り返してくれた



私は

矢田くんの手が大きくて



矢田くんの2本の指を握った