今思えば、あの時荒井大輔は逃げきることなんてすぐに出来たんだ。



なのに、同じ木の周辺をグルグル回ったり、捕まえられるくらいの距離まで私が行ってから逃げてた。




そんなこと、その時は全く気づいてなくて

ただ追いかけてた。







速まる心臓の音。




息があがって苦しいはずなのに、



楽しくて

楽しくて

嬉しくて