一番泣きたいのは、あたしじゃなくて桐也のお母さんなんだよね……。 あたしは涙を拭って、桐也の近くに行った。 もう、気がつけば明け方だった。 早朝の4時……。 しばらくすると、 『今は安定していますが、まだ油断は出来ない状況です。』 医者は、桐也のお母さんにそう話した。 あたしは桐也の近くにある椅子に座り、桐也の手を握って自分の頬につけた。