『……♪…♪………♪』 あたしはあれから、ずっと歌い続けた。 『穂乃嘉…。大丈夫か?』 途中で心配してくれたのか、夏津紀や夏津紀のお父さん、桐也のお母さんや医者や看護師さんたちが、病室に入ってきた。 『お願いだから戻ってきて?…皆待ってるよ?かえってきてよ!嫌いでも良い↑でもせめて、桐也の口で嫌いって言って?』 あたしは言い、 『……♪…♪………♪』 また歌った。