夏津紀のお父さんは、真剣な顔で言った。 『届く…?ほ…本当……ですか?』 あたしがきくと、 『穂乃嘉!大丈夫だよ。さっきの歌……俺も親父も不思議と心に響いてきたからさ。多分…勝手な想像かもしんないけど、桐也くんのお母さんにも、そこにいる医者や看護師さんたちにも響いたんじゃないかって、俺は思う。』 夏津紀が出てきたと思うと、あたしの目を見て言い切った。 『そうよ。』 突然、桐也のお母さんは言い、