『夏津紀……お前、良い女好きになったな…。』


親父はポツリと呟いた。



『あぁ(笑)』


俺はそう言い、鼻をこすった。







『なぁ…穂乃嘉は歌いながら、何を思ってんのかな?』


俺が親父にきくと、



『わからないけど……寂しいんじゃないかな?せっかく会えたけど話せないしな…。』


親父は、ドアの方を見ながら言った。



『だよな……。』



俺は言って、壁に背中をすりながら、しゃがんだ。