あたしは何も言うことが出来ず、黙っていると、 『立って↑』 桐也のお母さんが言った。 あたしが言われるがまま立ち上がると、桐也のお母さんは座ったままあたしの背中を押し、 『大丈夫!さぁ!今度は穂乃嘉ちゃんが桐也に渇を入れる番だよ。』 優しく言ったあと、 桐也のお母さんは、あたしに向かって微笑んだ。 桐也に逢う勇気をあたしに、くれたような気がした。