『あの……きいてもいいですか?』 あたしは涙を拭いながらきくと、 『なに?』 そう言って、桐也のお母さんは首を傾げた。 『ここへは、桐也の彼女らしい人とか…あと友達とかも来たんですか?』 あたしは、鼻をすすりながら言った。 『来たわよ(笑)でも、女の子は来なかった。来たのは…中学が一緒だったなら、穂乃嘉ちゃんも知ってるかしら?山岡くんだけよ。』 桐也のお母さんは、サラッと答えてくれた。 『山岡だけ…?』