学校も先生も嫌いになってて。でも、あたしがそれでも学校に行ってたのは、桐也がいたからなんです。』


穂乃嘉は、藍沢桐也の母親に向かって、微笑んだ。






藍沢桐也の存在ってのは、穂乃嘉にとって“自分”も同然だったんだ…と思う。





あの頃は…いや、もしかしたら今でも、そのことに穂乃嘉自身は、気付いてはいないだろうけど。





『でも、中2からは全く話さなくなって…結局、中学では、それっきり話さないまま、離ればなれになりました。』