ガラガラ…。 突然、閉まっていた扉が開いて、中から少し疲れた顔をしている女の人が出てきた。 『あ…こんばんは。どちら様で?』 女の人は側に寄って来て、あたしにきいた。 あたしは慌てて涙を拭い、 『あ……ごっ…ごめんなさい。なんか…、こんな遅くに…(汗)あたし、羽田穂乃嘉って言います。』 明るく振る舞うと、 『あ、いえいえ。羽田穂乃嘉ちゃん?桐也の、お友達?』 女の人が少しだけ微笑んで、あたしにきいてきた。