『うん…。でも、いいよ。』 どうしてもあたしは、ご飯が喉を通りそうな気がしなかった。 『穂乃嘉が倒れたら、困るだろ?』 夏津紀はあたしに言った。 そのあと、すぐに、 『おにぎりでも買ってくるから、穂乃嘉はここにいな。』 と付け足して、歩き出した。 『ねぇ…夏津紀?』 あたしが呼び止めると、 『どした?』 夏津紀が振り向いた。 『夏津紀は何で、あたしに優しく出来るの?』 あたしはきいた。