『な!…だから乗れなくなったんだよ(笑)事故んのが怖くてさ↑↑』
山岡は、わざと明るく振る舞っていた。
あたしは夏津紀に、
『なんか…きいちゃいけなかった気がするね……。』
そう言うと、
『あぁ…。俺の親父の病院だしな……。』
呟くように言った。
『…あっ!夏津紀の名字、長屋だ!お父さんが医者だったなんて知らなかったわぁ。』
あたしが言うと、
『そうそう!長屋総合病院は、大きい病院で、1日に何十人も重傷患者が運ばれてくるって親父が言ってた…。』
夏津紀は言った。
あたしと夏津紀は山岡の話に、しばらくのあいだ困惑していたが、
『忘れよう?』
あたしが言い、二人は忘れることにした。