……。 あたしは、細い通路を見て固まった。 通路を歩いてくる人が、桐也に似てたから……。というより、多分桐也だったから。 友達と二人で話しながら、歩いて来ていた。 そこに、 『あった!!』 恵里佳がケータイを見せて笑った。 あたしが何も言わずにいると、 『どうしたの?』 恵里佳が、あたしの顔を覗き込んだ。 『な…何でもないよ。行こうか!』