翌日。

予定通り、タクミと待ち合わせて披露宴の打ち合わせ。

家まで車で迎えにきてくれることになっていた。

なんとなく、早々に着替えを終え、普段しないお化粧を念入りにしてみる。

そのことに全く意味はない。

本当に、ただなんとなく。

アイラインなんて、何年ぶりにひいたのかしら。

ほんのりオレンジがかったチークも、頬にのせてみた。

鏡に映る顔を眺めながら、これなら、まだ5歳は年ごまかせるかも?なんて思ってみたり。


そんなことを考えていたら、玄関のチャイムが鳴った。

「はいはーい。」

ソファーの上に置いてあったバッグをひっさげて、玄関に向かった。

少しかかとの高いヒールを履いて、扉を開ける。


「やあ。」

顔を上げると、そこにはハルキの爽やかな笑顔があった。