目が覚めると、もう随分日が高く昇っているようだった。

窓から差し込む日差しが明るい。

部屋の中もその日差しで随分暖まっているようだった。

少しぼーっとする頭でリビングの方に視線を向ける。

ソファーの前にあるテーブルの上にかみ切れ。

ん?

タクミは?

重たい足をひきずるように、テーブルの上のかみ切れを手にとった。


『ミクへ
昨日はありがとう。疲れてるようだから、起さずにこのまま帰ります。また今晩にでも電話するね。
タクミ』


タクミ、帰っちゃったんだ。

寂しいというより、ホッとしている自分がいた。

ソファーにどかっと腰を下ろす。

なんとなく、テレビをつけた。