ハルキの意見は聞かず、勝手に紅茶を入れた。

「ごめんね。うちコーヒーないの。紅茶飲める?」

ハルキの前に、熱々の紅茶を置いた。

「飲めないって言った場合、どうなるんですか?」

幾分、落ち着いてきた様子のハルキはいたずらっぽく笑った。

「じゃ、飲まなくていいわ。後で私が飲むから。」

「それだけ?」

「そう、それだけ。」

「ミクさんって、やっぱおもしろいわ。」

ハルキはうつむいて笑った。

薄茶色のハルキの前髪が、軽くゆれた。

私も、ハルキの前に腰掛ける。

「で、話って?」

とにかく、早く切り上げないと。

こんな調子でしゃべってたら、何時間あっても足りないっつうの。