どうやって電話を切ったのか覚えていない。

多分、私は一言も発せないまま、じっと涙をこらえて、受話器を置いた。


くだらない。

どうして、こんなことになっちゃうわけ?


ハルキぃ。

どういうことよ。

どうして?

みんながあなたを必要としているのに。

どうして、先にいってしまうの?


あなたは、もうすぐ本当の父親になるはずだったのよ。



ねぇ、ハルキぃ。