「和樹・・・彼女のとこ、
行かなくていいのかよ?」
イライラしてたこともあって、
嫌味ったらしく聞いた。
「会うの、12時ですからー♪」
ご機嫌に答える和樹。
「そ・・・」
はぁーと、溜息が漏れる。
「てか、マジで行けって」
和樹が真剣に言う。
いっつもチャラチャラしてる
くせに・・・
なのに、俺とは大親友。
猫被ってるのもあるんだけど、
元々、根が真面目な俺とは
正反対のタイプなのに・・・
「行きたいよ」
「じゃぁ、行って来い!!」
「・・・その前に、
行かなくちゃいけないとこ
があるからさ・・・」
俺はそう言って、
右手を見る。
「Y.K」
これを、返しに行かなきゃ
なんねーんだよ。