トントン・・・
溝口があたしを抱えたまま
ドアをノックする。
『はぁーーい』
茉莉ちゃんの明るい声が
あたしの胸に突き刺さる。
ガチャ・・・
『楊ーーどうだった??
・・・って・・・・・
楊!!?!?!?!?!』
茉莉ちゃんがとても驚いた
声をだして、顔色を変えた。
その声を聞いて、
美羽が出てきた。
『楊!!?どうしたの???』
しかし、あたしの姿を見て
すぐ、言葉を失った。
手にまだ縛られたままの
赤いネクタイ。
それにははっきりと
『Y.N』
と仲氏のイニシャルが
縫われている。
そして露になった肌。
赤い印があった。