-ピンポーン


私は、オートロック付きの少々リッチなマンションのチャイムを押した。


新しく住むマンションだ。


彼方は、若いのに関わらず手腕をふるっていた。

彼方のお父さんの親友が社長をしている会社に入社したのだ。


偶然、彼方のやりたい事ってのもあったからだ。


彼方は、好きな仕事なため努力を怠らずコツコツと頑張った。


それが認められて管理職。


社長さんに気に入られてるしね。


実力もあるから、批判はないみたい。


まあ、管理職って事もあり、給料が高い。


だから、引っ越しにかかるお金も大半が彼方。


最初は、彼方の住んでたところに転がり込む予定だった。


ただ....


場所に問題があった。


私の家から思ったより近いこと。


彼方は、私のために引っ越しを決意。


私には、勿体ないぐらいの場所。


私は、生活するにあたってお金を支払うと言ったが彼方に断られた。


名目上、彼女で居てくれたらいいと。


名目上じゃなく本当の彼女でいいのに。


私は、彼方に甘えることにした。