私は教室に入ると教室内を

見回した。

「いた。」

「ん?どしたの??」

「何でもない。」

私はそう言うと、彼の元へと

向かった。

「立川さん。」

彼は振り向いた。

「これ忘れてて。」

私は生徒手帳を差し出した。

「それでさ、屋上で何してたの?」

彼は少し考えるようにして、こう言った。

「息。」

そう言って生徒手帳を私の手からとり、

教室を出て行った。

「......息って。」