「おい!バカって…バカは、ほっておいてって…」


啓介は、俺が言った一言がショックだったのか、黙ってしまった。俺にしてみたら好都合だった、うるさい啓介が喋らなくなったから。


「じゃ、話しますね。」


「おう。」


「夏休み期間中の時に4人でプールに入ったコト覚えてませんか?」


「「……?」」


俺と希早稀は頭の中から頑張って掘り出していた。


「思い出しましたか?」


「「あっ!あの時?」」


「はい。きっと、その時です。」


啓介は、俺と希早稀の声を聞いて、ショックから気を取り戻して思い出した様に


「あの時かぁ、あの時はヤバかったもんな。」


「うん。きさき、焦ったもん。」