「次は展望台いこーよ。」
悠が言い出した。

「絶対あそこでそうだよ。絶対いかない。」

愛華は怖くて仕方なかった。

「愛華嫌がってんだからやめるぞ。」

冬真は愛華のことを考えてやめようとするも悠は葉月を連れて展望台へ向かう。

冬真と愛華はどちらからともなく手を繋いで渋々ついていく。

「大丈夫。俺がいるから。」

その一言で魔法のように怖くなくなるんだよ---



そして展望台には上がらずベンチで手を繋いだまま寄り添って座っていた。

「おーい。冬真、愛華ちゃん。」

悠が上から叫ぶが二人は話に夢中で気がつかなかったのだ。

それから降りてきた悠と葉月は上がるように言ったが冬真が愛華のことを気遣って結局上がらなかった。

ありがとうね、冬真。







そういう優しい所も大好きです---


それからその日は帰ったのだった。