パタンと床に寝転び天井を見上げた。
ダラリと額から汗が流れ落ちるのが、ほんの少し苛立つ。
こんなに悩むなら、もっと勉強しとけば良かった。
もっと彼等やこの時代に詳しかったから、自分がこれからどうしたらいいかを考えられたかもしれない。
芹沢は死ぬのか?
なら、いつ死ぬのか?
一体誰にやられる?
ガバッと勢いよく起き上がった矢央。
「……そもそもこれって、史実通り進んでるのかな?」
矢央という少女は決してこの時代にはいないはず。
しかし、矢央はこの時代にいてこの時代の人と会話し、壬生浪士組に入隊してしまった。
「これって、未来が変わっちゃうってことあるのかな?」
もしかしたら自分がいることで、死ななくて良かった人が死んだりするのだろうか。
と、急に不安が襲ってくる。
新見や芹沢だって、お華のせいで消されているとしたら……。
「守りたいのに…私は、何もしないほうがいいの?」
自分が動けば、何かが変わる。
「未来が変わる……」
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