「ねぇ、もしかしてこれ?」 そう急に声をかけて来たのが黒島の隣の席である江藤良明だ。 この人も坊主…野球部? そう思いながらも彼が持っているプリントを見ながら頷く。 「はい。ごめんなー龍の奴いつも寝てるからプリント止まってたのか」 まぁいつもって言ってもまだ1週間だけど。 と言いたい気持ちは抑えておこう。 「ありがと。寝過ぎで腹立つわ」 すると江藤は苦笑いでまたごめんなと言った。 .