「私、もう大和って言う新しい彼氏がいるから」

『嘘･･････なんで？』
信じられない･･･
琉生は小さく呟くと、私の腕を掴む力を強めた。

「嘘じゃないわよ。
だって、もう琉生とは別れたんだから新しい彼氏が居ようと居まいと私の勝手でしょ？」

『俺は、別れたつもりはないってば!!
･･････どうせ俺と離れるための嘘でしょ？』
私を掴む腕が、震えてる･･･


「琉生･･････その甘ったれた考え方、変わってないわね？

いい加減、分かりなよ？」
私は思いっきり嫌みを言った。

『甘ったれてるつもりは･･････ないよ』
琉生は俯いてから答える。

「つもりがなくても実際、甘えてるよ。
って言うかさ、いい加減手、放してくれない？」

『嫌だ』
否定を顕にした顔を上げて、私の腕を掴む力もいっそう強くなる。

「相変わらず聞き分け悪いわね･･････!!」
琉生は思いっきり顔を歪めた。