リンは嬉しそうにその手を握る。


その時、

ムク…

倒れていた豹が苦しげにその巨体を起こす。
リンの後ろを見た6匹が固まった。

リンも振り返って、冷静に声をかける。


「あまり手加減をしてないから今は動かない方が良いよ。君が動けるようになるまでここにいるから安全だし」

しかし、豹は何も言わず起き上がりリンに近寄ってきた。
後ろの6匹が後ずさる。
リンの足元まで来て、豹は頭を下げた。

「?」

首を傾げるリンの足元から低く畏まった声が響く。

「我が名はクロスメイアス。死に場所を求めさ迷っていた者。貴公に負け一度死んだ命、貴公に捧げる」

頭をあげその瑠璃色の瞳をリンに向ける。

「どうかお側に」