☆颯斗☆

なんか、おもしれーヤツ拾った。
こんな路地裏通ってると思ったら迷子だったし…。
ナゼかめちゃめちゃ敬語だし。
見たことない顔だとは思ったけど、
こんなおもろい奴が俺の周りに生息してたなんて…ぷっ。

…笑っちまう…


…つか、あんな本気で困った顔されたら、
道案内も断れないだろー…

て、ことで。俺はこいつをお供に学校へ行くことにした。

まぁ、この時間なら…遅刻しないこともないだろーし。
女はちょこまかちょこまかついて来る。
そんなこんなで10分弱くらい経ったんじゃないだろーか…


今…難点をあげるとしたら…さっきから…まじで…ホントに…


………会話がねぇ………!!気まずっ!!

どーしたらいーんだよ!?この状況!!

っつーか、今まで、寄ってくる女どもしか相手してなかったから、
こんなとっ突きにくいタイプは初めてなんだよーっ!!
こいつはさっきからきょろきょろおどおどしっぱなしだしっ…!!!

なんだ!?何を話せばいい!?
他愛のない会話でいいのか!?名前でも聞けばいいのか!?

と、とりあえず俺は、名前でも聞いて
この空気をどうにかしようとした。
「あ、あのさー。名前なんてゆーの?」

いきなり話しかけた俺にびっくりしてたが、女は、
「あ、葵です。高田…葵… で す …。」
と、答えた。ま、ギクシャクだけど、学校までなら会話も持つだろう…

少しチョーシにのった俺は、
「あ、そーなん。じゃ、葵ちゃんで。」なんて。
どんどんなれなれしくなっていった…。(のが間違いだったのかもしれない…。)