「図星…ですよね」




『さぁな』




「藍内さん」




『何?』




「私。それでもいいんです」




『何が?』




「藍内さんはずっと、忘れられない人いるんですよね?幼なじみの」




『誰から聞いたの?』




「秘密です」




『何それ』




「ゆっくりでいいんです。ゆっくり、忘れてくれたら」




『無理だと思うよ』




「大丈夫です。私、自信ありますから」




『何それ』




「私も、ずっと好きだった人いましたから」




『頑張れ』




「でも、藍内さんが忘れさせてくれました」




『いや、オレ何もしてないし』




「藍内さんに好きな人がいても、私、好きなんです」






そう言って






マリはまた笑った