『おっ、いたいた』







何事もなかった様に







オレは二人に声をかける







オレに気付いた二人が







オレを見る







『お前ら本気で花火買いに行くつもりだった?』







笑いながら






二人に近付いた








その時







暗闇に溶け込んだ






ナオの頬を







一瞬つたった







一筋の光









「そんな訳ないだろ。今そっちに帰るところ」






ケンジの言葉に遮られ







ナオの頬をつたったものが







はっきり確認出来なかった