「その気持ちはわからないでもないけどね。
でも、遅かれ早かれ答えを出さなきゃいけないことじゃないの?」

「そう、かもしれないね」

わたしは瞬きして、小さく首を傾けた。

溶けかけたフラペチーノをストローで掻き混ぜる。

――ヤッてる現場見たって

――あんなとこで昼休みにエッチするなんて、勇気あるよね

――なんで吉仲先輩が自殺未遂するの?

――別れ話の縺れなんじゃないの?

――浅倉くん結構ひどいよね

あの噂の全てが真実だと思いたくないけど

二人が深い関係で

わたしのせいで不安定になっているのは確かだと思う。

彼女は

わたしたちの間にあったことに気付いたのかもしれない。

そしてあの噂通り、彼女が自殺未遂してまで蓮くんを引き止めたとしたら――