「…過保護すぎる?」

「浅倉っちは守ってるつもりだろうけど。

でも、いくら佐和ちゃんが男が苦手だからって排除するだけじゃ、なんの解決にもならないんじゃない?

それじゃあ、いつまで経っても、佐和ちゃんは一人で歩けない。

佐和ちゃんだってこの先、一生浅倉っちについて回るなんて無理だよね?

浅倉っちにしたって、全てを佐和ちゃんに合わせるなんて限度があるしさ」

「……ん」

分かっている。

今のままなら。

わたしは蓮くんの重荷にしかなれない。

「だったら佐和ちゃんは少し浅倉っちから離れるべきじゃないかな?
じゃないと、この先お互い辛くなるよ?」

時田くんの言葉が重く胸にのしかかる。

カップの中のフラペチーノが溶けていくのを、見つめながら、わたしは両手を握りしめた。

「そう、だよね」