ぐるぐると

言葉が頭の中で渦巻いて、まるで船酔いしたような吐き気がした。

ふらりと立ち上がり、鞄を抱えて教室を出る。

そのまま覚束ない足取りで廊下を歩いた。

噂は

真実とは限らない。

それはわかってる。

でも。

どこまでが本当で

どこまでが嘘なのか

わたしには判断がつかない。

わたしの知っている蓮くんと

わたしの知らない蓮くんには

いつも差があるから。