今は夏休みだったため、
時間を気にせずゆっくり過ごした。
もう新しい家に住んでいる。
でもまだ学校は、前のままだ。
-もう少しで、学校も何もかも
変わっちゃうんだ-
無性に悲しくなった。
その日は曇り空。
まるで、私に気を使っているようで
それもまた悲しかった。
-今日はたくさん泣いてもいいよ
僕が隠してあげるから-
そう言われているようだった。
みんなにはまだ、引っ越すことを言ってない。
冬になったら言おう。そう思っていた
立ち上がろうと、起き上ったその時――――――
―――――――いつもの不良少年が、1人で
目の前に立っていた。