「南瑠、強くなったね。
これからは泣いちゃだめだよ。
いつでも強くなきゃ。

南瑠なら大丈夫。きっとそばにいるから。
がんばってね。負けちゃ――――――」

そう聞こえた。
最後が聞き取れなかったけど、それは誰かに起こされたから。

そう。急に起こされ、これから起きる悲劇を知るよしもなかった。