朝方まで話し込んでいく
勢いで俺等は話していた。
「竜音さん、人殺したこと
あるんですか?みんないってたから…」
と単刀直入に聞かれた。
少し恐る恐る聞いている気がして
その緊張感をといてあげたかったので
わざと明るく
「ないない♪みんな言うけど
俺、人は殺さないよ。」
といって笑った。
「竜音さん…」
「ん??」
「機動隊の人がいますよ。」
「まぢで?!」
周りを見渡すと機動隊のひとと
気配を消して警察の人が
たっくさん自分を囲んでいた。
さぁ、いまからでも殺せますよ
といったかんじの余裕さがむかつく。
あ、羅夢ちゃんまで共犯だと思われる。
羅夢ちゃんて言うのは俺の隣にいるこの子。
さっき名前聞いたんだー。
さぁてと、おもしろそう。
そして次にとった行動は
羅夢ちゃんを人質にした。
「きゃっ」
と小さく叫び悲しそうな顔で
俺を見る。
そうか、あなたはやっぱり
という顔をしている。
そして持っていたナイフを
羅夢ちゃんの首元に持って行った。
羅夢ちゃんが涙目になり
涙を一滴こぼす。
泣くということは、やはり、
信用していてくれたのか。
…嬉しい。
でもね、いまここで
仲良くお縄につくわけには
行かないんだよ。
共犯とおもわれたら
捕まっちゃうよ。
久崎が口を開いた。
「逃げるためなら手段を選ばないと。
落ちたな略奪王。」
歯をくいしばる。
むかつく、殺したいよ。
この気持ちわかんないのかな。