小走りで楽に
一つ目の鉄製扉突破。
続いて警報が鳴る。
すぐに警察官などが
ぞろぞろと来る。
そこは猛ダッシュで逃げる。
そして二つ目の扉も突破。
自由まであと二枚…
後ろからバンバン
撃ってくる。
ゴム弾だろうが、
当たれば痛いし、もしそのゴム弾
に電流でも流されていたら脱獄失敗だ。
失敗どころか厳重に監視されて
逃げることはむりだろう。
ここの刑務所にいられれば幸いだが、
もし、北海道の網走監獄所にでも
入れられたら最後だ。
そんなことを考えながら
走っていくと
警察官数人が銃を構えながら
行く手を阻む。
撃たれる寸前でスライディング。
警察官は何が起こったのか
わからずに唖然とするのを見て
楽しくなった。
楽しく、感じてしまった…。
人が困るところを見て
楽しいと思うなんて最低だ。
わかっていても思えてしまう。
そのまま警察官の足をはらって
転ばせて後ろの警察官の足止めも
兼ねた。
もう校庭に出てこれた。
警察官というのは
足が遅いのか、捕まる気配がない。