城の使用人に案内されながら、バース達は歩いていく。
と、その途中で突然ヘウ"ンが立ち止まった。
「あ、この人」
壁にかけられた歴代の王の顔写真を差した。
「何だ?」
バースが聞くと、ヘウ"ンは最後の写真を差す。
「この人、私のお父さんに似てる」
「何だそりゃ」
顎に立派な髭を蓄え、目尻の下がった王。
そして使用人が説明に入る。この街の住人は説明好きだ。
「そのお方は現在の王であられるベン・ローラン様です。以前の王様は自分のやりたい放題のわがままな方で、私達も住人も不満が溜まっていたのですが、ベン様が王になられてからはこの街も変わりました。住人の事を一番に考え、住人の為に働いておられる。この方は本当に素晴らしい方ですよ」