大河原さんの過去。


私の両親はあんな感じだから、どんな感じなのか想像できない。


でも、コレだけは言える。


私は手を重ねた方を持ち上げた。


「大河原さん」


「何?」


「愛ってとてもステキなんだよ」


その人のことを想うだけで、心が温かくなる。


今重ねあっている手のように。


まるで、光が灯ったかのように温かくなるの。


その人の存在がかけがえのないものになる。


「私が・・私が教えてあげる」