「すごく悩んだんだ。でも、写真のこともっと勉強したいと思った。自分の為に、応援してくれる人の為に」
「淳希・・」
「美鈴はフランスに行くんだろう?」
「えっ・・」
なんで知ってるの?
言ってないのに。
「知らなかった?俺の写真集と同じ出版社なんだけど」
「知らなかった・・」
「だから、聞いたんだ。その子はフランスに行くって」
「でも!まだわからないよ」
「美鈴」
淳希の目が真剣になる。
「今どれだけ売れてるか知ってる?もう留学はほぼ決定だと思う。それに・・」
「それに?」
「美鈴は自分の意志でフランスに行く、絶対」
それは、とてもとても力強かった。
「なんで・・なんでそんなこと言い切れるの?!」
私は、私は・・・
「・・淳希と、離れたくない」