「さよなら」


淳希は帰っていった。


私は床に座り込んでしまった。


淳希に・・キスされた。


いつもと同じ、優しい優しいキス。


どうして・・


「ズルいよ・・」


別れるって、私のこと嫌いなったんじゃないの?


なんでキスしたの?


なんでキスは優しいの?


こんなことされたら、忘れるわけない。


愛しさが増えていく。


嫌いになれるわけないじゃん。


置き去りにされたら、私はどうすればいいの?


「淳希・・っ、ふぅ」


その日の夜、私は泣き続けた。


この気持ちの行き先がわからないまま。