「なんで、私の子でもないのに育てなくちゃならないの。あの、ばばあ私の子はろくに見て くれないで、あんたばっかり。あんたの親は本当に世話が掛かる事してくれたわね」



その時、私は思った。こんな所にいちゃダメだ。ここに居たら、殺される。本気でそう思った。





でも、そう思ってもまだ6歳。頑張っても後9年は、この家に世話してもらわないと生きていけない……



それからの私は、本当の自分を隠して本当の自分を殺して、この9年間必死に勉強してきた。毎日のように愚痴聞かされてきた。でも、一回も家から追い出されなかったのは、きっと勉強が出来ていたからだったと思う。私はいつもトップだけには居た。この座は誰にも譲れなかった。


家から追い出されて独りになるのが怖かったから。







中3の時の三者面談の時に高校は何処でも大丈夫でしょう。と言われた。その時に、アイツは、嬉しそうに


「そうですか~。本当この子はいい子です」



なんてでっち上げたことを言っていた。高校は行きたい。でも、行ったらまた耐えなければならない。だから私は


『高校へは行きません』


と言った。もちろん先生は必死に考えを直すように言った。





でも、私は中卒で青春時代の幕を閉じた―