あれは18回目の誕生日。
「あなたはとても色が白いですね」
愁哉さんはあたしを眩しそうに眺めた。あたしはその視線が恥ずかしくて目を伏せる。
仕事で来れない瑠香さんの代わりに愁哉さんがお祝いをしてくれた。
ピンクサファイアのネックレス。
それを首にかけてあたしの頬は染まる。
「こんな高価なもの…申し訳ないですわ」
愁哉さんは表情を変えず
「瑠香と選んだんです。お嬢様に似合うと思って」
冷たい程、調和の取れた綺麗な声がその名前に少し緩んだ。
チクリとした胸の痛みをあたしは見過ごしたままで
愁哉さんは
「お母様によく似てきました」
あたしを懐かしそうに見つめた。